長期熟成のはなし
当社では、出来立てのワインビネガーは売りません。
なぜなら、酢角(ツンとくる酸味)が立っていて、お料理や飲み物に使ってもあまり美味しくないからです。日本人の味覚は繊細なので、強い酸味は苦手な人も多いかと思います。
そこでワインビネガーが出来てから、さらに『長期熟成』を行い、酢角を取り、ツンとこないまろやかな味わいに仕上げています。手間がかかるので、海外においても長期熟成は珍しいのです。
熟成する間も、ほっておくわけではなく、醸造家がしっかり管理しており、管理、時間だけでなく、手間もかかります。このような時間と手間を惜しまない製法は創業当時(1959年)より60年以上変わっていません。
現代では、時間や手間をかけずに、まろやかな酢(米酢・穀物酢・もろみ酢・りんご酢・ワインビネガーなど)を造ることも可能ですが、添加物を一切使わずに、ツンとくる酸味をまるくする方法は『長期熟成』だけ。
これからもブレることなく、まろやかなワインビネガーを届けてまいります。